1年半で中学受験 2022 とその後

都内私立小に通い小6秋までSAPIXに通塾した男子の中学受験とその後。小5 8月、母親(私)が仕事を退職し受験勉強の伴走を開始。小6 12月、SAPIX退塾、2022年外部受験。栄東中進学。

【518~546日目実績】直前期と入試④ ~1月後半の限界と得た課題~

 

千葉入試、そして東京入試に向かって

 

6年12月の冬期講習前でSAPIXを退塾。12月18日に小学校の終業式を終え、ようやく "受験勉強を開始" した息子。

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1月16日に栄東中のB日程を受験、17日に合格を確認。

今回の受験では結局もともと予定していた6校すべてを受験しており、その後の毎日は怒涛の如く過ぎ去った。後から思えばもっと受験校を絞っても良かったのだが、絞り切れないまますべてを受験したかたち。

しかし少しでも思いのあった学校はすべて受験させていただいたことに心から感謝している。また各学校の入試問題にはそれぞれ個性や傾向があるため、絞り切れていないことには負担や失敗もあったが、様々なタイプの問題を通して息子自身の傾向や課題が浮き彫りになったことも長い目で見て非常に良かったと思う。息子にとってもすべての受験がとても良い経験になっただろう。

12月中旬に息子自身の受験勉強が "開始" されたとき、合格最低点を上回った過去問はほぼゼロだったのだが、全落ちを避けたかった私はそのうち2校には必ず対応できるところに持っていこうとした(うまく行けばもう1校)。難易度だけでなく問題との相性も含めて(栄東中と東京都市大付中、それから「うまく行けば」というのは本郷中)。息子の思う志望校(千葉の市川中と第一志望の海城中)は正直非常に厳しかったが、残された少ない日数でもできる限り合格に近づけようとは思っていた。そのためには1月最初の埼玉入試の後、20日の千葉入試に向けて一段と、続く2月1日の東京入試に向けてさらに二段も三段も算数のレベルアップを図らなければならなかった。当初はその計画を立てていた。

結果としてそううまくはいかなかったし、千葉入試を終えたあたりで私は息子の現時点での限界のようなものを感じ、言葉にはしなかったものの「息子の中学受験での着地点はここだな」というような感覚を覚えた(主人には2月1日を迎えたときに「もう2月はおまけの気分」と言っていた)。そして目先のことではなくもっと長い目で見て、この小学校生活での経験、失敗、反省点を踏まえ次の6年間のことを考えていた。

それにしてもこんな直前期に何とかしようとするなんて。

今年の大学入学共通テストは1月15、16日に実施されたが、それについてその3日ほど前にあるテレビ番組で「もうここまで来たら、後は体調管理だけに気を付けて・・・」と言っていた。私はそれを聞いて思わず「本来この時期ってそういうものだよねぇ。」と思い出したかのように言った。我が家も16日に栄東中のB日程を控えていたが、この時期も毎日が「昨日よりは今日、今日よりは明日」グンとできるようになっていないといけなかった。私自身は緊張感でいっぱいだった。

ちなみに当時の息子の言葉の記録:栄東中入試の前日『コアプラス』を見ながら「こうやって見てると4年のときとかって何やってたんだろうと思う。」、「未だに入試(本番)っていう実感がない。」、比較的相性の良かった入試問題や『応用自在』に載っている算数の入試問題を解いている際に「案外中学入試って基本問題が出るんだね。」。

 

1月後半頃に得た、各科目での学び

息子との取り組みを通し、私には「学び方に関する学び」があり、課題や今後のテーマが得られた。

 

国語

12月後半から国語の読解についてはほぼ毎日主人との取り組み時間を持ってもらった。各過去問について2人で制限時間通り緊張感をもって解き、その後復習してもらう。12月中旬まで、時間切れで半分しか解答できなかったり、時に「大コケ」してしまったりすることのあった息子も、この取り組みを3週間程度続けると平均点あたりはコンスタントに取れるようになった。

まず主人と一緒の取り組みには(私とは違って)適度な緊張感があったことがメリットの一つ。その他に以下のような気づき等があった(主人談)。

  • 問題集の解説は不十分・・・過去問の解説には文章全体の概要説明といったものはなく、そもそも正しく読めている前提で各設問の解説が記載されている。息子のように本文の読み取りや解釈自体がずれている場合解説だけ読んでも本当のところ何も分からないから、まずその認識合わせをする必要がある。また、各設問の解説は紙面の関係上きちんと読解できていることを前提として手短に書かれている。「〇〇とあるのでこの選択肢が合う。」などと説明されているが、その他の箇所にも手がかりがある。それをすべて補足するようにした。
  • 2つの選択肢で迷う場合・・・選択肢問題では本文を正しく言い換えているものを選ぶ必要があるが、その際2つの候補が残ることがある。その場合はそれら二つを並べて見てその違いを考える。だいたい同じような内容が書かれている場合も「本文にこう述べられているからこちらのほうが適切」と判断できる本文中の箇所(言葉)を明確に伝えた。
  • 語彙不足が元凶・・・選択肢中の表現について理解できていないため間違うことが多い。
  • 具体例ばかり選んでしまう・・・記述問題において、まとめとなるセンテンスを見逃して具体例ばかり記載してしまい、入れるべきキーワードが抜けることが多い。「段落が変わるところに注目」とか「最後はまとめの段落だよ」などとその場で伝えたが、そもそも語彙不足等の原因で比較的難解な語句を使用して語られる抽象度の高い文が理解できない。今後も語彙力向上を目指すと共に、文章を構造的に読解する継続的な練習(抽象/具体、対比 など)が必須。
  • 間違いだけでなく正解していた問題にも本来は触れるべき・・・この時期はすでに時間がなかったため正解した問題はスルーして間違っていた問題のみ解説・確認を進めたが、時間があれば正解していた問題についても一緒に確認できたほうが良い。

夏休みに『有名中』に取り組んだ際も、息子は論理的な読解が不得手だと痛感していた。しかし当時もすべきことが多かったため、振り返ればいつも私の「授業」になりがちだった。すなわち、対比関係や具体/抽象の関係、因果関係等々、文章の構造についても私が説明して聞かせるようなことが多かった。

けれども、当たり前のことだが、息子が正しい読解力を獲得することが本来の目的であって、息子自身がそのように変われなければその「授業」の意味はない。

息子に関して言えば、これは簡単には身に付かない力だった。今思うのはたとえスローペースでも、もっと息子に問いかけ本人に答えてもらう必要があるということ。私が身につけるべき力は「問いかけ力」、適切な問いを作る力だと痛感している。そして本人の解答を待つことと、本人の解答自体を正解の方向へと導くことだ。

分かっていても難しい。私もまだまだ修行中。

 

理科

小4の夏から新小5になる頃まで、半年ほどという短い期間だが息子はプリバートのお世話になっていた。当時は私が勉強の面倒を見られなかったため、各教科につき1週間に1時間だけ、前日の授業で学習した内容を見ていただいていた。

各教科とも平常授業の期間中は基本的に同じ先生が担当してくださる。

たいていの科目は先生に見ていただきながらその場で宿題の問題を解いていたらしいが、理科に関して私は改めてお礼が言いたい。

息子は今でも数枚の「紙」を大事に持っている。

その期間の後半に理科を担当してくださった先生は、息子の解いた問題を見たりホワイトボードを使用して説明したりするだけでなく、各単元の重要事項について紙に書きながら大きな声でハキハキと分かりやすく説明してくださり、授業の終わりにはその「紙」を持たせてくださったようだ。

水溶液の性質について教えてくださった際の「紙」は今も我が家のホワイトボードに貼ってある。「『これは来週聞くから絶対覚えてきてね。』と言われて、怖かったから泣きながら頑張って覚えた」などと息子は言っており、思い出の一枚であるらしい。

ポイントが端的にまとめられていて色分けもされている。的確に解説しながらこれを書いてくださったのだろうと感じられる。

息子の理科を見ていて、たまに私が教えていないのによく分かっている単元があった。あるいは簡単な説明でもスッと理解してもらえる単元があった。その中にはベース部分をこの先生に教わった単元もあるのではないかと思われた。

ここで改めてお礼を申し上げたいと共に、私はこの先生の記載や息子の話から、息子のような人間にとって理解しやすい教え方を学んだ。

それは根本的な重要事項のみとにかく端的に分かりやすくまとめるということ。その情報量は減らせれば減らせるほど(内容が端的に絞れれば絞れれるほど)良いと思う。そしてその基軸部分については必ず一定期間で覚えるよう本人に負荷を与えること。

とにかく「これだけは」という軸に絞り、言葉を選んで明確に教え、とにかくそれだけは本人の中に定着させる。

それを抽出し明確に伝えるのは実は容易ではないと思っている。これまた私は修行の途上。

通常「あれもこれも」となりがちだし、問題演習とその解説に陥りがち。SAPIXに通っている際、息子が翻弄されていたのもあれこれ問題が降ってくるからだったと思う。

 

算数

全入試が終わった後、自宅に全く手付かずで残っていた問題集に着手した。その一つに『トップクラス問題集 算数(徹底理解編)4年』というものもあった。(これは息子が1年生のときに購入したものだ・・・。)

受験がすべて終わった後のことであるが、この問題集をざっと解かせて今さらながら気づいたことがあった。

中学入試の算数を「数の性質」、「文章題」、「平面図形」、「立体図形」と4分野に分けると、息子は最初の2つ(「数の性質」、「文章題」)が弱かった。そしてどの分野であれ受験勉強期間中は苦手な問題に遭遇すると『応用自在』や『塾技』に戻ったりしていた。

受験が終わって解いた上記4年生の問題集も、この4分野で構成されている。解いてみて分かったことがある。

  • 平面図形・・・中学入試として見ると、これより後(特に6年土特以降)で補足されるテクニカルな内容が比重として大きいと分かる。それらを経験・訓練し、慣れて一目見ただけで解法が分かる程度にまで持っていくことになる。この問題集はまだまだ基礎だが、その分本人がしがちな「うっかりミス」が浮き彫りになる。
  • 立体図形・・・案外本人が6年(?)になって習った内容が解説に載っていたりする(本人がサボっていた時期に実は学習済?)。またやはり本人がしがちな「うっかりミス」(立体図形においては「問題文の読み間違い」)が浮き彫りになる。
  • 文章題・・・この時期だと「さらに進んだ算数」といったタイトルで登場しており案外息子もよくできる。いわゆる「文章題」という分野で扱われる問題はこれ以降に主要な学習が始まり、4年生程度ならその内容が簡単だということ(ここが最も上流と思って良い)。
  • 数の性質・・・4年生の問題集でも息子は間違いが多かった(致命的)。根本的にもっと遡ってやり直したほうが良かった、またそうしたほうが弱点がもっとクリアになったと悔やまれた。

私が伴走を開始した小5の8月以降、SAPIXに通いながらの受験勉強では、常に直近で降りかかってきた問題に対応しつつ、不完全な部分は上記『応用自在』等で少し前に遡るような気持ちで基礎を見直していた。

しかしこうして4年生の問題集を別途解いてみると、同様の問題集を1年生レベルから解きなおしたほうがやりやすかったかもしれないと感じる。ただ通塾を続けながらそのように根本的なやり直しを計画的に進めるのは、少なくとも息子の場合は不可能に近かった。

全面的にやり直さなくても、少しでも時間を得て、より低学年の問題集に接したほうが弱点の根幹が把握しやすくなるように思われた。(明瞭化された弱点分野の補強等、その後の対応については別途やり方の検討や時間の設定が必要。)

 

社会

受験直前期になって過去問や実際の入試に取り組むことで、息子にとっては比較的得意な科目だと思うようになった社会。

その中でも得意なのは歴史だった。これは私たちが伴走を始めた後に習った範囲であることも大きいが、その頃から歴史マンガをよく読んでいたことが大きく影響していると感じられる。

確認したいことが出てくるたび、息子はこの歴史マンガを手に取って該当箇所を開いていた。また冒頭の人物関係図で確認したりも。物語性のある歴史はここに描かれた人物のドラマとして息子の中に定着していたのだろう。こうした深みがあれば強い。

事実の記憶を苦手としている息子だが、ストーリーがあれば得意。

地理に対してもそういった関連性を描くことができれば話がつながり、もっと深みを持って理解していくことができるだろう。

広い意味での読書や体験が重要なのは言うまでもない。これからも息子の学びは続いていく。

 

一周回って同じところに

かつて伴走100日目を迎えた私は、自分だけのメモに次のように記していた。(小2の夏に受けた早稲アカのテストで比較的高得点だったためその後しばらく同塾に通っていたことを踏まえて記述している。)

塾に通い始めてみると忙しくなる上 心を預けてしまいがちで、独自のカリキュラムで問題集をこなすということがほとんどなくなっていた。逆に言うと振り回されることになり、塾のカリキュラムの骨子(意図)などをうまく把握できないまま流されることにもなる。低学年のうちは個人の状況に合わせて独自のカリキュラムを組み、本人にフィットする問題集で規則正しく学習しておいたほうがオープンテストの点数も上がると思う。

我が家の場合、息子の勉強を見る私自身にそれほどの自信もなく専門家に委ねたいと思う気持ちがあったのと、同級生に刺激を受けながら自発的に楽しく学習したほうが良いという気持ちがあったのだが、息子のケースでは、勉強に関してそういったメリットは結局生じなかった。教訓としては、塾などに通う場合も客観的な外部からの視点を失わず、そのカリキュラムやテキストに埋没することがないよう、また多様な問題にも対応できるような力を付けるべく、「のみ込まれる」のではなく「自分なりに活用する」という観点を失わないことだと考えている。その場その場のやっつけ仕事ではなく、本質は何かと常に問うこと。

・・・私は一周回って同じところに帰って来たようだ。(言い換えれば、分かっていても私はまた同じ失敗をしたということか。)

息子も「授業で知らないことを教えてもらうのはいいけど、その後の勉強は自分のペースに合わせてやった方が良い。土日に塾で大量の問題を解かされるのは向いていない。土日は家で自分なりにじっくりやった方がいい。」と言った。

勉強の仕方やその内容について、私たちは小学校6年間をかけて痛みを伴いながら教訓を得た。

小学校から受験をし私立校に通わせていただいたこともそう。次の大切な6年間に活かせる多くの教訓。私たちは、塾をやめ、家族で向き合い取り組む時間を持ち、この教訓をしっかり心に刻みこんだ。それが中学受験の最も大きな収穫だったかもしれない。

 

つづく

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